校正設備
弊社で使用している冶具をご紹介いたします。思考をこらした手作り冶具もあります。
レーザー専用コリメーター
自己校正可能なMadison&Ward社(USA)のアライメントレンジ1200治具でレーザー機器の精度校正を行っています。
水平回転レベルとパイプレーザーの校正に使用します。
特に下水施工用パイプレーザーの水平、勾配検査には大変役立ちます。
水平誤差はもちろん勾配誤差も0.01%単位で精度チェック可能、精度は1秒単位で読み取れます。
レーザーのフォーカスや、前後、左右を補正している時のレーザーの動きを確認することができます。
レーザーの出るレベル等の検査も可能さらに、オシロスコープと接続し水平回転レーザー(可視、不可視光)の検査も1秒単位で検査可能。
回転数、レーザーパワーの測定もおこないます。
CCDコリメーター
水平,鉛直コリメーターの接眼部に取り付けたCCDカメラ画像をモニターに写し水平鉛直レーザーの精度校正
0.03Luxの高感度の小型CCDカメラにより、不可視光、可視光回転レーザーの調整をおこないます。
この冶具により精度の調整が非常に楽になります。
目に見えない不可視光レーザーもモニターに映し出されますので、自動補正の補正誤差、吸い付き不良、円錐誤差、フォーカスのズレもすぐ読み取れます。
特殊な非回転レーザーや各種レーザー墨出し器の調整もおこなえます。
コンペ組立て治具
オートレベルの自動補正装置(コンペ)の組み立て調整を行います。
修理対象機種 PENTAX PAL,ALM,AL,AFL
コンペはオートレベルの心臓部、これにより本体が前後に傾いても正確な水平位を測定できるのです。
レベルを4.5mの近距離の十字線の高さへ合うように機械高を調整します。
次にレベルの検査に場合は卓上に設置された1方向のコリメーターで検査をおこないます。
無限の十字線にピントを合わせ誤差を読取ります。
レベルの十字線とコリメーターの十字線が重なっていれば水平位の誤差は0です。
次に傾斜台のマイクロメーターを使い前後に傾けます。傾けても十字線がズレなければ異常ナシですが、傾きと同時にズレる場合は、上記左写真のコンペ冶具で再組み立てが必要。
コリメーターシステム
コリメーターはレベルの水平、トランシットの測角、
気泡管、求芯の検査に使います。
トランシット、光波の測角部(高度角、水平角)は前後、仰角、俯角の4本のコリメーターを使用します。
コリメーターの利点は部屋の中の1m足らずの位置でありながら、無限の先での誤差を読み、修正することが可能なのです。
解りやすく申しますと、室内の近距離でありながら、100m先で誤差1mm、2mmを調整することができるのです。
真ん中のコリメーターには2m、5m、10m、無限の十字線が入ってます。
レーザーパワーメーター
回転レーザー、墨出し器、パイプレーザー等レーザー機器の
レーザー出力を測ります。
単位はワットWで測ります 。
レーザーダイオード(LD)の可視光633nm、不可視光780nmのレンジを選択し光源に向け最大値を測定。
国内のレーザー安全基準は1mW以下と決められています。
強いレーザーはレーザーメスにも用いられるように非常に危険です。
レーザーが弱すぎると遠距離に行ったとき受光しなくなってしまいます。
回転しているとレーザーパワーを正確に測定できません。
その場合は一番上の写真のレンジに付いているセンサーをオシロスコープにつなげるとレーザーの強さと、回転の速さが波形で測定できます。
目で見て、赤く光っていてもパワーダウンしている事が多いです。
距離基線
トータルステーションの距離の調整に使用します。基準機との比較測定により調整します。
2m、5m、10m、12m、15m 20mの距離基準点を設置してあります。JCSSで毎年校正された基準器との比較測定でお預かりしたトータルステションの距離誤差を修正します。
弊社トレーザビリティー体系図
測量機には距離、角度、水平位、勾配の精度校正を行います。
距離においては、He-Neレーザーのレーザー干渉計を使って測った距離を国家基準としています。
角度、水平位には国家基準がありません。下記の通り国家からつながりがなく、自己校正となってます。
上記設備のコリメーターシステムを使い校正します。
4本のコリメーターを使い誤差を消去し精度を高める事ができるシステムなので自己校正となってます。